ぼーちゃんの英国医学留学な日々

2019年4月~Royal Brompton Hospitalに臨床留学中の循環器内科医のブログです

猛暑の中、症例プレゼンづくり。。。英国の冷房事情とギリシャからの刺客(笑)

先週のPromsの帰りは小雨交じりで長袖を着ていても寒いくらいだったのに、一転!今週はずっと30℃越えの夏らしい陽気が続いています。明日は38℃予想になっており、いったいどうなってしまうのか。。。

というのも、ロンドンの建物にはほとんど冷房がありません!!

これまで5月くらいからずーっと20℃前後の同じような気候が続いており、昼間は半袖で過ごせるけど朝晩は長袖のカーディガンが必要、みたいな感じだったのであまり気にならなかったのですが、この国には本当に冷房が無いのです!

 

今日は昼から午後にかけて金曜日のMDTのプレゼン準備をしていたのですが、Fellow部屋がめっちゃ日当たりが良いせいで、後半ぼーっとしながらスライドを作っていました(;^ω^)

金曜日は初めて、症例を3例も当てられてしまい、しかも3例ともなかなかHeavy。。。Ebstein奇形のSevere TRで経過観察中の方がVT起こしまくっているのでOpeするかどうかという症例、CoA術後でresidual ASDのある人がDVT再燃してるので閉じるかとうかという症例、それと最後はType1総動脈管症術後で肺動脈弁にMelody valveが入っている人が、RV-PA conduitに狭窄を来しているので再手術するかどうかという症例。

自治では1例いればぼーはてんやわんやになってしまいそうな症例たちですが、こちらではこのあたりが普通レベルの難易度です。普通のASDとかTOF術後のTRとかだとむしろほっとします(;'∀') 恐ろしい。。。しかし勉強になります!これでこそ来て良かったと思う瞬間でもあります!(; ・`д・´)

 

先週はカンファの時間が押して、次のカンファ室を使う小児科の先生たちがどんどん流入してくる中でのプレゼンだったのですが、小児科から3カ月研修に来ているナザニエルというめっちゃ笑顔の素敵な先生(自治のO先生に似ていると密かに思っている)がわたしのプレゼンを見ていてくれたらしく、「めっちゃ良かったよ!スライドも見やすいし、英語も聞き取り易かったよ!上達してるね!」と誉めてくれて、やっぱりいい人~!とますます好きになりました(笑)

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暑いけど、今日の夕ご飯は納豆卵かけごはんです!めっちゃ美味い!!

さてさて、こちらの冷房事情に話を戻しますが。

クーラーが効いている~という場所で思い当たるのは、先日の日本人交流会の三次会で行ったパブの地下と、今朝行った病棟のカンファ室のみ。。。もちろん病室にも冷房なんかありません!患者さんも皆さん、窓を開けるのと、小型の個人用扇風機で対応されていました。

この個人用扇風機はすごい流行っているようで、無印良品のお店などでも大量に売られています。下手すると、道行く人が持ち歩いて自分だけに風を当てたりしています。さすが個人主義の欧米。。。というわけでもないのか?(;^_^A

もちろん、ぼーの自宅にもクーラーはありません。窓を開けるのみです。しかしこの窓にも当然、網戸なんて素敵なものは無いわけで。。。虫が入ってこないのを祈りつつ、細めに開けています。ただけっこう風は終始強いので、涼しいっちゃ涼しい環境ではあります。でも日が落ちる夜9時過ぎには、虫が入ってくるので閉めなければなりません。今のところキンチョールみたいな殺虫剤を見つけられず。。。あれ、でも先週やったIELTSの問題集に2つも「殺虫剤」って単語が出てきたから、存在はしているはずなんですが。。。まだ本気で探していないからでしょう!

そして困るのが、一番気温の上がる時間帯がなぜか夕方5時くらいなんです!日本だと2時くらいだと思うのですが、こちらでは5時くらいがそのあたりの太陽の位置に当たります。なので、帰るときが一番暑い(;^ω^) スーパーで大量に買い物した荷物をえっちらおっちら運んだりしていると、汗だくです!

ま、でも前橋育ちのぼーはやはり暑さ耐性がハンパないようで、周囲のfellowたちはほとんど今週出勤してきていない中、ひとり平然と自習しています(笑) こちらはそのあたりかなり自由です。レチシアは先週から妹さんがブラジルから遊びに来ているため、今週は全欠勤です(笑)しかしまあ、我々はただのObserverですからいなくてもプレゼンの配分くらいにしか影響はありませんが、上司のKempny先生もまさかの1カ月近い夏休みに突入してしまいました。その間のカテや外来はどうなるんだろうと、こっちが心配になります(;'∀')

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近所の広場に設置されたウィンブルドンのPublic view。大会期間中は涼しくて良かったと思います。

そしてここからは思い切り愚痴になりますが。。。

先週からProfの母校の大学(ギリシャの大学なんですが、アリストテレス大学みたいなすごい名前の大学です(笑))からギリシャ人医学生3人が1カ月の研修に来ているのですが、なぜかそのお世話みたいなことをする羽目に陥り。。。けっこう疲弊したりイライラしたりしています(-_-;)

事前にProfから、学生が来るからFellow部屋に案内してあげてね☆みたいなメールはもらっていて、なんで英語得意なレチシアとかフラビアじゃなくてわたしなの~!?と、Profから与えられた英語を伸ばすための有難い試練なのか、それともただ彼の「日本人みんなめっちゃいい人だから☆」みたいなノリなのか、よくわからず対応することになったのですが。

まずもって、初日から指定した場所と時間に来ない!

探しに行ってみたら「メール見てなかったから」と。。。う~ん、まあ学生さんだから回診中にケータイ見られなかったのか、しょうがない!と心を広く持とうとするも、その後も約束した日時に会えないことが3回くらい続き、時間にルーズな感じがなんとも。。。

そしていきなり「名前は?」とタメ語だし。。。あはは、英語にタメ語も敬語もないと思うでしょう?いやいや、ニュアンスでわかるんですよ。おまえ、今わたしを学生だと思ったな?→Cardiologistで日本では医者10年以上やってるから、と冷たく答えてやりましたよ、ええ(笑)

さらに、我々の在籍するFellow部屋の空いているPCに案内してあげたまでは良かったんですが、静かに勉強しているぼーに「PCが立ち上げられない!」「パスワードがわからない!」「この病気のときにこういう治療法があるって聞いたんだけど、普通にやるのか?」などなど、3人が3人ともめっちゃ話しかけてくる。。。集中できない!!ここはみんな静かに勉強する部屋なんだよ!空気読んで!!(>_<)

ま、ギリシャ人には空気読むとかいう文化はないんだろうな~と思いつつ、抜け出せる日は家にこもって勉強することにしました。

ちなみに先週今週と2週間、近隣のハマースミス病院から不整脈医を目指しているクレアというちょい下くらいの現地医師も研修に来ていたので、彼女がときどき学生の相手を手伝ってくれたので助かりました。部外者なのにごめん。。。( ;∀;)

基本的に、外来見学は一部屋に2~4人程度しか入れないので、3人がずーっと一緒に行動されると非常に困ります。わたしとクレアは時間前に到着しているので、先に外来ブースに座っておしゃべりしていると、遅れて彼ら3人が来るので、「隣の部屋でレジストラーのウザイルとメリッサも外来しているから、それぞれ分かれて」と言うと、「え、僕たちこの部屋見られないんですか?なんで?」みたいなこと言ってくるし。。。時間内に来てないんだから、しょうがないでしょ!という感じです。(それはクレアがびしっと言ってくれました。) 彼らを見ていると、日本の学生さんは素直で可愛かったな~と思います(;^ω^)

あと2週間。。。あ、でも来週にはレチシアが戻ってきてくれるはず!!

 

どうも、ぼーの性格なのか日本人はいいやつと思われているのか、最近教授になったコースタス先生も、シンガポール人の学生が来るたびに「Kana、一緒にお昼ご飯食べてやって」「案内してあげて」としょっちゅう頼んできます。

あのね、見た目アジア人だけど、奴らNative English speakerだから!!わたしのほうがよっぽど案内してほしいわ!!

と、内心思いつつも、なんやかんや対応してしまうので次々にこういうことを頼まれてしまうのです。。。Noと言える日本人になりたい!と思いつつも、まあ、仕方ないか、その分ご褒美がもらえるはずと信じて頑張ろう!と、結局骨の髄までJapaneseなぼーなのでした(;^_^A