ぼーちゃんの英国医学留学な日々

2019年4月~Royal Brompton Hospitalに臨床留学中の循環器内科医のブログです

ESC in Paris!!

初めてESCに参加するため、ユーロスターに乗ってパリに行ってきました!

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Bromptonのメンバーと!

上の写真、ぼーは末席を志願したんですが、Profが「Kana、ガラハド(ディラー先生の名前)の隣だよ!」と無理やり真ん中に入れられました。いや発表したジュリアとパブロが真ん中でしょ!と思いましたが、まあいいや。。。

 

ロンドンからはユーロスターでだいたい2時間ちょっと、東京‐大阪間とさして変わらない感じですね(;^_^A
ネットでチケットを取った時に、たまたまちょっといい席が普通席よりも安くなっていたので、グリーン車みたいなところに乗りました。すると驚いたことに機内食が!!

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意外と美味しかったですV

飛行機の国際線のような感じですが、飲み物はデフォルトがワインのようで「どのワインにする?」という質問しか出てこないという(笑) まだフランスのお宿に不安があったぼーは「ジュースください」とリンゴジュースをオーダーしました(;'∀')
ちなみにぼーの前の席に二人で向かい合わせで座っていたフランス人っぽいお姉さん二人組は、その他にすでにシャンパン2本と紙コップを持参しており、2時間の間にボトル2本とサーブされたロゼ小さいサイズ2本を軽く空けていました。強いな~とむしろ尊敬(笑)

金曜日の夕方に出発し、パリ北駅に到着したのが現地時間の20時頃。ロンドンとの時差は1時間です。
ぼーはパリは実に27年ぶり。。。さすがにまったく覚えていません!全然土地勘が無かったため、とりあえずなるべく会場に近くてあまり高くないお宿を頼んでありました。14区、モンパルナスの近くで、結果的には会場に行くにも遊びに行くにも真ん中あたりだったので便利でした。

お宿に着いたのが21時くらいだったんですが、同日昼間にナポリから到着していたはずのフラビアに連絡してみると、これから夕ご飯食べに行こう!と(;’∀’) そうなんです、イタリア人は宵っ張りでスタートが遅いんです!
しかもお互いの宿が近いにも関わらず、今からモンマルトルまで出て来いと!到着した北駅までほぼ戻る感じじゃん!オイ!ちょっと心が挫けながらも、まあせっかくパリまで来たんだし楽しまないと。。。と指摘されたお店へ。しかしなぜかものすごい行列ができており、先に入っていたフラビアに連絡すると中には入れないと。仕方なくそこで待つこと15分、食事はユーロスターの中で食べていたからいいんですけど、怪しげな雰囲気の漂う界隈なので、とりあえず見張りに立ってる警察官数人のすぐ近くで待ってました(;^ω^)
そしてそこから怪しい店ばっかりが並んでいる通りを散歩してムーランルージュの風車を見て、その後モンマルトルの丘に登りました。意外にすぐフラビアが息切れするので、なかなか上まで登れない(笑)励ましながら登り切ったところで、あれ、ケーブルカーがあるじゃん!と気づいて大爆笑。

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ライトアップされていてとても綺麗でした!

モンマルトルからのパリの夜景は思ったよりも暗めでした(;^ω^)
その後、ようやくロゼワインにありつけました(笑)

翌土曜日は、いざ会場へ!

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おお~海外学会って感じ!

アメリカのATSよりは規模は小さめのようでしたが、それでも十分広い!!
前日の夜、フラビアに「事前にバッジが送られてきていない人の受付はめっちゃ並ぶよ!1時間待ちとかあるよ」って聞いていたので、ビビりながら8時前に到着したのですが。

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あれ、だーれもいないよ???

結局受付は3分で終了(笑)したので、そこから1時間ずーっとセッションの開始を待つ羽目に(;^_^A
ま、後でパブロに聞いたところ、去年まではバッジが事前に送られてくるなんて制度はなく、全員が受付に並ばなくちゃいけなかったから、確かに2時間待ちとかいうこともあったそうでした。

初日朝にACHDのsessionがあったんですが、5演題中4演題がBromptonの関係者という。。。内部にいるとちょっと忘れがちですが、やっぱりすごいCentreのようです(笑)
パブロとジュリアは初めてESCでの口述発表とのことでしたが、二人とも余裕に見えました。それとぼーの研究のオーベンであるドイツのディラー教授の演題を聞きました。

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研究のオーベンであるドイツのディラー教授です

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ヴェローナからまた戻ってきてくれたジュリア!

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スペインに帰っていたので久しぶり~なパブロも、髪短くして気合い入ってました!

二人ともBromptonのdataを発表していたのですが、ACHDなのに母数が800とかすごい数字でした(;^ω^)ぼーも来年発表できるといいな~!!


しかし今年はどうやらACHDもPHもsessionが例年より少なかったそうで、初日は午前のsessionが終わったら何も聞きたいものが無くなってしまったので、そのまま行きたかった雑貨屋さんへ!うっかり洋服とか長靴とかめっちゃ自分用に買ってしまいました(笑)だってロンドンの服屋さん可愛いのがないんだもん。。。しかしさすがおフランス!おしゃんてぃなお店がたくさんあって、大満足でした。
昼はニューヨークからいらした東大の假屋先生と合流して豚足の有名なお店に食べに行き、その後日本の味に飢えている我らは「とらや」パリ店へ(笑)お抹茶と、パリ店限定のショコラ羊羹なるお菓子をいただいてきました!周囲にはかき氷を食べるフランス人が多数いました!

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パリにはとらやがあるのです!羨ましい~

夜はフラビアと合流し彼女の同僚のアリと、到着したばかりのビクトリアと再会!

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久しぶり~♥でまず一杯(笑)


ビクトリアは彼氏のフランチェスコと彼の上司とともに夕食を食べる予定だったので、一杯だけ一緒にお酒を飲んでから、残る3人でセーヌ川に浮かぶ船上レストランへ!ぼーは豚足でおなかいっぱいだったので、エビのstarterのみを頼んだら、なんとエビフライが出てきてびっくりでしたΣ(・ω・ノ)ノ!美味しかったけど(笑)

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夜のエッフェル塔がめっちゃ綺麗でした!

学会2日目は朝から夕方までけっこうしっかりsessionを聞いてきました。基本的には日循と一緒で、解析したものじゃないと採択は難しいと思うんですが、ACHDに限っては症例報告のsessionもあったので、日本に帰ってからもこれは行けるかも???とちょっと思いました。
ランチョンセミナーにも行ってみました。超満員で立ち見どころか、通路の地べたに座って見ている人もいましたが、ぼーはちょうどよくビクトリア、フラビアが見つけてくれて、どうやってお昼をgetするかも教えてくれたので助かりました。日本の学会だと会場の入り口でお弁当を配ってくれますが、こちらの学会では部屋の右前方に山積みになった小さいクーラーバッグがあり、それをセルフで取りに行く形式でした。けっこう重いので中身何???と思ったら、ブリトーとヨーグルトとリンゴ1個と水のペットボトルでした。いちばん重いのは保冷材でした(笑) しかし皆食べたらそのままその場にごみを置いて行ってしまうのでハラハラしましたが、どうやらそれを後でゆるーく片付けにくる係の人がいるので大丈夫なようでした。でも午後に行ったほかの会場で、そのままになっているところもあってやっぱり微妙(-_-;)


そして2日目夜は大学の後輩である平山君と10年ぶりの再会!

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なんかアメリカ人っぽくなってました(笑)

パリの居酒屋みたいなリーズナブルなお店に行き、ワイン片手に懐かしい山形の話で盛り上がりました!

 

3日目も真面目にsessionを聞きに行きましたが、会場のあまりの寒さに、一旦昼でホテルへ撤退(;’∀’) アメリカの学会で、会場が冷房効きすぎなことは重々承知なので、カシミヤのストールをひざ掛けに持って行っていたのですが、そんなものではしのげないくらいの会場があったので、やむなく靴下→念のため持ってきていた冬用タイツへ交換。相変わらず欧米人の体感気温にはついていけません!
なのでお昼はホテルの傍のパン屋さんでサラミを挟んだパンを買って食べました。それにしてもパンが美味い!!イギリスのぱっさぱさでずっしりなパンとは大違いです(笑)
一旦会場に戻ってProfのsessionを聴講した後、14区にあるチョコレート屋さんへお土産を買いに♥ガイドブックで見たお店だったのですが、日本では見たことが無いと思ったので。でも店員さんのお姉さんは多分日本人。。。でも流暢なフランス語で話しかけられたのでこちらも英語のみで押し通す!(笑)

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いちいちおしゃれなパリ。。。素敵!


一旦ホテルに戻ってから、東北大の杉村先生、照井先生とマレ地区のビストロに行ってきました!ここがもう!町の食堂って感じでめっちゃ良かったのです!さすがグルメな杉村先生チョイスのお店!

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日本でも絶対あったら食べてしまうオニオングラタンスープ♥幸せ!

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チキンフリカッセ♥もう何もかも美味しすぎる。。。




お店のお兄さんお勧めのワインを赤・白1本ずつ3人で空けてきました。とにかくおいしかった!!

 

最終日は午前、ケンプニー先生のプレゼンをジュリアと一緒に聞きました。

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いちばん好きな上司です!!

いつもカテ室で見せてくれる血液粘張度と肺血管抵抗の表の意味がようやくわかった!(;^ω^)でもジュリアも同じこと言ってました(笑)

同じsessionで杏林の先生が発表されていて、東大時代にお世話になっていた河野先生に偶然再会しました!慶応から杏林に移られていたとは知らず。。。

日本人の先生の発表も多く、とても刺激になりました!

 


午後からは再度ユーロスターに乗ってロンドンに戻りました。
ロンドン→パリは簡単に手続きが済むけど、ロンドンに戻るのは入国審査が大変といううわさを聞いていたため、出発の1時間半前には駅に来てみたのですが、日本のパスポートのお陰か、正直入国審査あったか!?と気づかぬうちに待合室にたどり着いていました。たぶん10分もかからなかった!平日の午後という時間帯もあるとは思いますが。

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帰りは古い車両で、しかも知らんおじさんと向かい合わせという(;^_^A


さて、今回のパリ行きで気づいたことをまとめます。

 

①地下鉄が基本、急発進&急ブレーキ!現地民らしき人でも絶対何かにつかまっていないとコケるレベル(笑) 座っていてもブレーキが強すぎて前にのめりそうになりました(;’∀’) 運転席を見たら、入れ墨すごいキャミソールのお姉ちゃんが、運転台にほぼ上半身を預けたようなダラけた恰好で運転していたので、まあこんなもんなのかもしれません(;^_^A 今更だけど日本の駅員さんは服装も態度もちゃんとしてるなあ。


②地下鉄の12番線はドアが手動!しかもなんか変なレバーをひねらなければいけなく、最初めっちゃ焦りました(;^ω^) 宇都宮線だってボタン押せば開くぞ!?さらにすごいのは、電車が止まる前からドアが開けられる!!駅に着くちょっと前から開けられるようになるようで、飛び降りていったお兄さんがいてびっくりしましたΣ( ̄□ ̄|||)


③食べ物屋さんがとにかく多い!さすが美食の国フランスだからか、とにかく飲食店が多い!そしてテラス席の席数がハンパない!!しかもあまり外れが無く、ロンドンとは大違いでした(笑) それにしても日本食レストランの多いことよ!同じ通りに5件日本食レストランが並んでいるところまでありました(゚д゚)!


④フランス語に誇りがありすぎるのか、英語表記が無さすぎ!!レストランメニューとかは仕方ないと思うんですが、ユーロスターの発着駅であるパリ北駅からしてすでにフランス語表記しか無いのです(-_-;) せめて駅の表記ぐらい英語も添えてほしい。。。ほんと国境超えた途端に何にもわからなくなって久々に焦りました(笑)


⑤治安は確かに悪い感じがする。。。ロンドンで住んでいるところが高級住宅街のせいもあると思いますが、パリのほうがちょっと怖い感じがしました。道にたむろしている黒人さんとかが多い。。。というか、全体的に黒人さんの比率が多い感じはしました。ロンドンはもっとアジア人とか中東系の人がいっぱいいて、ごっちゃまぜな感じがします。

 

続いてESCについて思ったこと。


①日本人の先生が多い!ATSとISHLTしか行ってないからかもしれませんが、こんなに日本人がいるのか!?と驚くくらいいっぱい参加者がいました。逆に中国人とかのほうが少ないんじゃないかな。虚血や不整脈、心不全の先生も来てるからさすがに知らない先生が多かったです(普段マイナー学会ばかり行ってるから、会場を歩いていれば知り合いにぶつかるという事態に慣れすぎているようです/笑)


②オープンな会場が多い!これはケンプニー先生も「いつもじゃないよ」って言っていましたが、ポスター会場の左右に部屋として仕切られていない発表スペースみたいなところがたくさんあって、小さなsessionはそこで行われていました。難点は、まわりがうるさいので声が聞こえにくいこと。。。


③企業のブース多すぎない???日本の学会よりも企業展示の占める面積が格段に多いような。。。気のせいでしょうか。


④さすがに英語聞き取れるようになった!!これは嬉しい発見でした!これまでの海外学会では、スライドに書いてある内容を読むので精一杯、みたいなところがあって、聞いていてもよく理解できないことが多かったんですが、それはだいぶ改善していました。さらにこれまでは、もう「外国人」というだけで英語上手く見えていましたが、今回は聞いていてだいたいどこの国の人の英語かわかりましたし、おお、大丈夫か?というレベルの人も多数いることに気付きました(笑) そして日本人の英語を聞くとなんだかハラハラしてしまうという(笑)


⑤友だちできると学会は楽しい!!普段は自治から1人か2人とかで参加していることが多いので(もちろん他大学の先生にごはん誘っていただいたりしていますが)、今回みたいに自分の施設からいっぱい人が来ていて、お互い面白かったsessionの内容を教え合う、なんてことは初めてだったのでとても楽しかったです!5か月間の成果か、自分の専門分野なら内容を議論するくらいはできるようになりましたし!

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イタリア人のアリと「禅」のポーズ。。。なんか違う(笑)


さて、来年はアムステルダムです!
今やっているような臨床研究のデータを発表できるといいな~しかも余裕綽々で~!などと野望をいただきつつ、英語の勉強に戻りまーす!