ぼーちゃんの英国医学留学な日々

2019年4月~Royal Brompton Hospitalに臨床留学中の循環器内科医のブログです

無事に日本に着きました~

ご心配をおかけしましたが、16日午前のうちに無事に成田に到着しました~!ほっとしました。。。

症状は何もありませんが、これから実家で14日自主隔離生活に入ります。

 

まず14日土曜日の病院の様子。

13日のうちに追加で、病院内のカフェ、レストラン、売店がすべて閉められることがお知らせされていました。

飛行機のeチケットを印刷しにBromptonにちょっとだけ行きましたが、いつもは開けっ放しの正面玄関がぴっちり閉められ、物々しく警備員さんがひとりずつ入館者をチェックをしておりました。ぼーは職員証を見せて、自分の荷物をちょっと取りに来たと言ったらあっさり通してくれました。内部もいつもは開いているそこここの非常ドアが閉められ、いちいち全部カードを通さないとfellow部屋に行けなく、ちょっと大変でした。

帰りに正面玄関から出ようとしたら、ロビーのベンチに横たわる具合の悪そうなおじさんを、警備員さんとスタッフが取り囲んで揉めていたので、あわてて通り過ぎました。

 

そして15日のヒースロー空港。

Tarminal 5のBAのチェックインカウンターは普段の半分が閉められていましたが、思ったよりはまずまず人がいる印象。

自動で荷物を預けるシステムは、このところ度重なる一時帰国ですっかり慣れっこになったぼー。初めてらしく前でオタオタしている白人のおばさんを、スタッフのように手伝ってあげました(笑)

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待ち合い室のベンチには空きが目立ちますが、先月の羽田よりは人がいる感じです

手荷物検査もほとんど待つことなく案内されたので、やはり少ないのは少ないのでしょうが、それでもこんなに移動する人がいるんだな~と思いました。

そしてここまでの状況になっても誰もマスクをしない欧米人。。。オイ!!(+_+)

予防に効果が無くても、スプレッダーになるのは避けられる可能性があるのに。。。集団よりも個を重んじる文化が今回は裏目に出ている気がしてなりません。

マスクをしているのは全員アジア人でした。真面目。

成田行きのBA便は空いているのかと思いきや、エコノミーはほぼ満席。ただ降りるときに見たら、ビジネスクラスはほとんど使われていないようでした。仕事で移動する人は明らかに減っているのでしょう。タラップをのぼるとき、ハーフらしき乳飲み子連れの日本人お母さんの荷物を持ってあげましたが、たぶんお父さんはイギリスに残り、家族は日本に避難するところなのでしょう。日本人の男性も周囲にたくさんいたのに、誰もそのお母さんを手伝ってあげない!ので、ぼーが名乗り出ましたが、こういうところは日本人男性のダメなところだと思います(# ゚Д゚)

そして圧巻だったのは、上海行きに乗り継ぎで乗っていた中国人の若いお姉ちゃん二人。ぼーの前の席に座っていたのですが、帽子、見たことないぴったりしたゴーグル(PM 2.5用とかでしょうか)、N95マスクの上に黒いサージカルマスク、ビニール手袋、ビニールカッパ?の完全防備の姿で乗り込み、そのまま11時間一度も脱がず、食事や飲み物もぜんぶ断り。。。ハンパないΣ( ̄□ ̄|||)

成田便は久々に乗りましたが、中国や韓国への乗り継ぎの人が多かった印象です。日本人は旅行帰りかなという女の子二人連れはいましたが、あとは明らかにローカルや駐在員で避難するかなという一人旅の人ばかりで、慣れた様子で粛々と乗り込んでいました。

 

成田空港も停まっている飛行機自体がまず閑散としており、到着ロビーの免税店は閉店中。いつもとは違うルートで、「イタリア、イラン、中国などに行った人はこちらへ!」と数人のスタッフが呼んでいるのを過ぎると、2人のおじさんが監視するサーモグラフィーの前を通り、日本人旅券はあっと言う間に機械チェックで入国!でも他の外国人の方々は全然バッグチャームに現れなかったので、もっと厳重な手続きが必要なのでしょう。

バッグチャームも、平日昼間にもかかわらず2列しか稼働しておらず、もう一便は先に到着したマドリード便。そこで、明らかに中高年の団体旅行から帰ってきた集団が「お疲れ様でした~」「お世話になりました~」と呑気に挨拶しあっており、こんな時期に旅行なんて正気か!?こっちは命からがら帰ってきているのに。。。と、意識の違いに唖然(-_-;)

マドリード便の方々とあまり会わないようにすぐに荷物を受け取り、出口へ。

母が自家用車で迎えに来てくれていたのを見た途端、ほっとしてちょっと涙が。。。( ;∀;) やはり緊張していたのでしょう。

そのまま一路実家へ帰り、前橋の保健所に連絡して状況を説明し、14日自宅隔離だけで良いかと念のため確認しました。前橋保健所の方の電話対応はとてもとても丁寧で、久しぶりにこんなに丁寧に対応してもらえて感動!!(最近Bromptonの人事課とか、英語がちょっとたどたどしいだけで非人間扱いされているため心が荒んでおります(笑)) 保健所の方はなるべく14日は自宅で過ごすこと、睡眠・栄養を良くとること、毎日熱を測ることなど、「もうご存知かと思いますが~」と優しく教えてくださいました。

そして、実家には毎日たくさんのご老人を診察する父がいるため、わたしと入れ替わりで父は前橋市内のホテル暮らしへ。。。お父さん、ごめんよー。やはり医療従事者なので、万が一私が保菌していたことを考えて、万全の対応をしてくれていたのでした。母はわたしと自宅に残りますが、母がいつも送迎している祖母のリハビリ通院も別の親戚の方に行ってもらうなど、皆さん協力体制でわたしの帰国に備えてくれていたので、本当に家族に感謝感謝です( ;∀;)

 

それにしても、イギリスの対応は不思議なことになっていますね~(;^ω^)

とりあえずジョンソン首相が発表したのは、症状あったら7日間隔離、スポーツの試合や学校は閉鎖しない、でも500人以上の集会は禁止、国民みんなに感染させて集団免疫をつける???

さすがに国内の専門家からも批判が殺到し、解釈に誤解があったとかいろいろ言い訳していますが、「早々と敗北宣言ではないか」というような報道も出たりして、大混乱の様相を呈しています。情報が錯綜する中、スーパーでは買い占めが始まり、みんなの心が荒んだ感じになってきています。しかし少なくとも、集団免疫の方針はヤバいのでは。。。もうある程度の犠牲は仕方ないという考え方なのでしょうか(;゚Д゚) まあEU離脱でもお分かりの通り、他人には従えない性質の国なので、他国とは違う独自路線を行きたいのかもしれませんが、この一致団結しなければならない世界危機にあまり奇抜なことをするのはいかがなものかと。。。これはめっちゃ日本人的思想ですが(;^ω^)

 

ロンドンに残してきた仲良しさんたちが本当に心配です。。。

とりあえず自分が万が一にも撒き散らさないように、細心の注意を払って対応しています。